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    <title>水狐舞楽の小説がすべて読める本棚</title>
    <link>https://mairin0812.kashi-hondana.com</link>
    <description>水狐舞楽の小説がすべて読める本棚・小説更新情報</description>
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    <copyright>Copyright ©2026 水狐舞楽.</copyright>
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    <item>
      <title>020　私と、血筋と闘ったお嬢様 - ポスト・デュアルワールド</title>
      <link>https://mairin0812.kashi-hondana.com/author/page/1360/section/28137</link>
      <pubDate>Fri, 31 May 2024 20:00:00 +0900</pubDate>
      <description>　主人公の月城花恋は、異世界で唯一の人間界出身者である。それ以外の人間界出身者は、異世界を脅かしている寄生虫『クリサイト』を作り出した犯人として、全員死刑となっている。

　花恋は、対クリサイト専用の特殊部隊『ドミューニョ部隊』に入り、死ぬまでクリサイトと戦うことを条件に生き延びた。

　ペアで戦うこの部隊で相棒となったのは、いかにもお嬢様の見た目なセレスティア。しかし、これまで3回もペアを解散させられ、訓練をサボるという曲者。……と聞いていたがなぜか花恋には優しくて……？

　元死刑囚とトラブルメーカーという、どう見ても即席の最悪コンビが、実は相性抜群！　女同士最強バディ（となる予定）の英雄譚が幕を開ける。</description>
      <content:encoded><![CDATA[　寮に戻り、部屋に入ったとたん、ティアが自分のベッドに座ってうつむいてしまった。
　どうしたものかと、私も自分のベッドに座ってティアと対面になるようにし、ティアの顔を｜覗《のぞ》き込む。

　肩を震わせて泣いていた。

「わっ……ど、どうしたの？」
「あのとき、｜蘇生《そせい》魔法が成功して、よかったと安心しましたら、涙が……」
「うん、ありがとう。ティアのおかげだよ」

　ティアの隣に座り直して背中をなでてあげる。

　うーん、安心して泣いてるんだろうけど、それにしても様子がおかしいような。　

　さっき寮に戻る途中で「怒られるのは慣れておりますので」と余裕そうな表情を浮かべていたのに。自虐だとは思ったが……あれは強がっていたのかのかもしれない。

「｜花恋《かれん》、もしあのとき蘇生魔法が成功せずに、ミーガン様を失うことになっていたら、あなたはどうお思いになりましたの？」

　突然、難...]]></content:encoded>
    </item>
    <item>
      <title>019　あなたの手の温もり - ポスト・デュアルワールド</title>
      <link>https://mairin0812.kashi-hondana.com/author/page/1360/section/28136</link>
      <pubDate>Thu, 30 May 2024 20:00:00 +0900</pubDate>
      <description>　主人公の月城花恋は、異世界で唯一の人間界出身者である。それ以外の人間界出身者は、異世界を脅かしている寄生虫『クリサイト』を作り出した犯人として、全員死刑となっている。

　花恋は、対クリサイト専用の特殊部隊『ドミューニョ部隊』に入り、死ぬまでクリサイトと戦うことを条件に生き延びた。

　ペアで戦うこの部隊で相棒となったのは、いかにもお嬢様の見た目なセレスティア。しかし、これまで3回もペアを解散させられ、訓練をサボるという曲者。……と聞いていたがなぜか花恋には優しくて……？

　元死刑囚とトラブルメーカーという、どう見ても即席の最悪コンビが、実は相性抜群！　女同士最強バディ（となる予定）の英雄譚が幕を開ける。</description>
      <content:encoded><![CDATA[　ティアが｜脊髄《せきずい》反射の速度でこちらに振り向く。一瞬、獲物を狙うような鋭い目をしていたが、私を認識すると表情が少し和らいだ。

「大丈夫、落ち着いて。さっき、私たち初めての戦闘だったけどうまくいったじゃん」

　順調に任務をこなし、戦闘では私と息ぴったり。私が救護班に連絡しているときも、さっとフォローを入れてくれた。
　どこが落ちこぼれなのだろうか。それどころか文句なしではないのか。

　そう思っていたが、予想だにしない答えが返ってきた。　

「それはあなたがいたから……！」

　私？　むしろ教えてもらってばかりだったけど。

「私、戦闘経験ほぼないのに？」
「あなたがあたくしを信頼していただいていると感じたからこそ、安心して戦えましたの」
「そりゃあ｜相棒《パートナー》だからね」

　信頼しないという選択肢はない。

「私にできることはない？」

　魔法は全くの専門外だが、とり...]]></content:encoded>
    </item>
    <item>
      <title>018　限界間際の先輩と魔女 - ポスト・デュアルワールド</title>
      <link>https://mairin0812.kashi-hondana.com/author/page/1360/section/28135</link>
      <pubDate>Wed, 29 May 2024 20:00:00 +0900</pubDate>
      <description>　主人公の月城花恋は、異世界で唯一の人間界出身者である。それ以外の人間界出身者は、異世界を脅かしている寄生虫『クリサイト』を作り出した犯人として、全員死刑となっている。

　花恋は、対クリサイト専用の特殊部隊『ドミューニョ部隊』に入り、死ぬまでクリサイトと戦うことを条件に生き延びた。

　ペアで戦うこの部隊で相棒となったのは、いかにもお嬢様の見た目なセレスティア。しかし、これまで3回もペアを解散させられ、訓練をサボるという曲者。……と聞いていたがなぜか花恋には優しくて……？

　元死刑囚とトラブルメーカーという、どう見ても即席の最悪コンビが、実は相性抜群！　女同士最強バディ（となる予定）の英雄譚が幕を開ける。</description>
      <content:encoded><![CDATA[　数秒前まで私やティアと会話していたはずなのに。

「ミーガン先輩！　エリヤ先輩！」

　二人が顔面｜蒼白《そうはく》で倒れているのだ。
　そばにいたティアも瞬時に気づき、「あたくしの声は聞こえますの？」とエリヤの肩を｜叩《たた》く。

　帰ろうとしていた先鋭組の二人も｜踵《きびす》を返し、こちらに駆け寄ってくる。

「意識は！」
「ありませんわ！」
「そこのもう一人は！」

　先鋭組の片方の先輩と目が合う。私に聞いてるのか。ティアと同じように「ミーガン先輩、聞こえますか！」と肩を強めに叩く。

　何の反応も帰ってこない。「意識ないです！」と先鋭組の先輩に伝える。

「わかった、あとは俺らがやるから救護班に連絡してくれ」

　……困った。宿主の救護は教えてもらったけど、これは教えてもらってない。

「すみません、私まだ昨日入隊したばかりで教わってなくて」
「え？　そんなド新人が出撃させられ...]]></content:encoded>
    </item>
    <item>
      <title>017　最悪コンビの最高の以心伝心 - ポスト・デュアルワールド</title>
      <link>https://mairin0812.kashi-hondana.com/author/page/1360/section/28134</link>
      <pubDate>Tue, 28 May 2024 20:00:00 +0900</pubDate>
      <description>　主人公の月城花恋は、異世界で唯一の人間界出身者である。それ以外の人間界出身者は、異世界を脅かしている寄生虫『クリサイト』を作り出した犯人として、全員死刑となっている。

　花恋は、対クリサイト専用の特殊部隊『ドミューニョ部隊』に入り、死ぬまでクリサイトと戦うことを条件に生き延びた。

　ペアで戦うこの部隊で相棒となったのは、いかにもお嬢様の見た目なセレスティア。しかし、これまで3回もペアを解散させられ、訓練をサボるという曲者。……と聞いていたがなぜか花恋には優しくて……？

　元死刑囚とトラブルメーカーという、どう見ても即席の最悪コンビが、実は相性抜群！　女同士最強バディ（となる予定）の英雄譚が幕を開ける。</description>
      <content:encoded><![CDATA[　だが、服に気をとられている場合ではない。この身が車のようなスピードで前に進んでいるからだ。しかもここは空中である。

　私と同時に壁を蹴って飛び出したティアは、ハンドガンを構えて宿主に向けて連射した。緑色に光る弾である。
　攻撃にひるみつつ、ティアの方を向いた宿主。この機会を逃してはならない。

「ハッ！」

　宿主の胴を狙って刀を振るう。刃と胴が触れたところからは白い光が零れ出した。勢いをつけて攻撃したおかげだろうか、宿主は地面に倒れこんだ。

「新人！　どうして！」

　ミーガンの驚嘆の声が聞こえる。
　軍の規則のことだろう。ええ、犯しましたよ。犯してしまいましたよ。

「私は、軍人として、目の前で先輩を失いたくないからです！」

　半身を起こした宿主に、再び刃をおみまいする。

「お仲間を失いたくない。そのために行動することは、決して軽率な行動ではございませんわ！」

　起き上がろ...]]></content:encoded>
    </item>
    <item>
      <title>016　第404組、軍規を犯す - ポスト・デュアルワールド</title>
      <link>https://mairin0812.kashi-hondana.com/author/page/1360/section/28133</link>
      <pubDate>Mon, 27 May 2024 20:00:00 +0900</pubDate>
      <description>　主人公の月城花恋は、異世界で唯一の人間界出身者である。それ以外の人間界出身者は、異世界を脅かしている寄生虫『クリサイト』を作り出した犯人として、全員死刑となっている。

　花恋は、対クリサイト専用の特殊部隊『ドミューニョ部隊』に入り、死ぬまでクリサイトと戦うことを条件に生き延びた。

　ペアで戦うこの部隊で相棒となったのは、いかにもお嬢様の見た目なセレスティア。しかし、これまで3回もペアを解散させられ、訓練をサボるという曲者。……と聞いていたがなぜか花恋には優しくて……？

　元死刑囚とトラブルメーカーという、どう見ても即席の最悪コンビが、実は相性抜群！　女同士最強バディ（となる予定）の英雄譚が幕を開ける。</description>
      <content:encoded><![CDATA[　日本のことわざで『百聞は一見にしかず』という言葉があった気がする。ストレーガ語にも同じような言い回しがある。まさに私はそれを体感している。

　ニュースでさんざん宿主のことを見聞きしていたが、本物はやはり違う。

『ゔっ……エリヤ、増援は！』
『あと……十五分で来るらしい』
『そんな……間に合わない！』

　先輩二人の悲痛な声がコミュニカから流れている。

『よし……エリヤ、ちゃんと応戦してね』
『了解』

　二人が指示を共有したとたん、また射撃音と打撃音が鳴り響いた。二人は何かを覚悟したようだった。

「ティア……十五分じゃ間に合わないってミーガン先輩言ってたけど……」

　頭の整理とどこか共感がほしくて、ティアに話しかけてみる。

「増援にいらっしゃるのが｜〇二五《まるふたごー》組、先鋭組の方ですわね。お二方の損耗具合で十五分持たせるのは厳しいかもしれませんわ」
「私たちは何かできな...]]></content:encoded>
    </item>
    <item>
      <title>015　初仕事と先輩の危機 - ポスト・デュアルワールド</title>
      <link>https://mairin0812.kashi-hondana.com/author/page/1360/section/28132</link>
      <pubDate>Sun, 26 May 2024 20:00:00 +0900</pubDate>
      <description>　主人公の月城花恋は、異世界で唯一の人間界出身者である。それ以外の人間界出身者は、異世界を脅かしている寄生虫『クリサイト』を作り出した犯人として、全員死刑となっている。

　花恋は、対クリサイト専用の特殊部隊『ドミューニョ部隊』に入り、死ぬまでクリサイトと戦うことを条件に生き延びた。

　ペアで戦うこの部隊で相棒となったのは、いかにもお嬢様の見た目なセレスティア。しかし、これまで3回もペアを解散させられ、訓練をサボるという曲者。……と聞いていたがなぜか花恋には優しくて……？

　元死刑囚とトラブルメーカーという、どう見ても即席の最悪コンビが、実は相性抜群！　女同士最強バディ（となる予定）の英雄譚が幕を開ける。</description>
      <content:encoded><![CDATA[「宿主から距離五〇〇の道に参りましたわ。この辺から規制線を張りましょう」

　地図によると、大通りから一本入った、車がギリギリすれ違える幅の道である。見渡す限り家ばかりなので、ここは住宅地のようだ。

「了解。で、どうやってやるの？」
「では、お手本をお見せいたしますわ」

　ティアは手に持っていたコミュニカを操作する。とあるアプリのアイコンを指さした。

「まず、こちらの『シールド』というアプリを開きますの」

　すると画面には、三かける三の九つの点が並んだものが表示された。

「誤射を防ぐための、ロック解除の画面ですわね。このようになぞっていきますの」

　これは、かつてのスマートフォンで使われていたパターンロックだ。
　私にわかるようにゆっくりと、点と点を指でなぞって特殊な図形を描いている。ロックを解除すると、コミュニカの背面から何やら青白い光が放たれた。

「これで準備が整いました...]]></content:encoded>
    </item>
    <item>
      <title>014　先輩と武器と戦闘服 - ポスト・デュアルワールド</title>
      <link>https://mairin0812.kashi-hondana.com/author/page/1360/section/28131</link>
      <pubDate>Sat, 25 May 2024 20:00:00 +0900</pubDate>
      <description>　主人公の月城花恋は、異世界で唯一の人間界出身者である。それ以外の人間界出身者は、異世界を脅かしている寄生虫『クリサイト』を作り出した犯人として、全員死刑となっている。

　花恋は、対クリサイト専用の特殊部隊『ドミューニョ部隊』に入り、死ぬまでクリサイトと戦うことを条件に生き延びた。

　ペアで戦うこの部隊で相棒となったのは、いかにもお嬢様の見た目なセレスティア。しかし、これまで3回もペアを解散させられ、訓練をサボるという曲者。……と聞いていたがなぜか花恋には優しくて……？

　元死刑囚とトラブルメーカーという、どう見ても即席の最悪コンビが、実は相性抜群！　女同士最強バディ（となる予定）の英雄譚が幕を開ける。</description>
      <content:encoded><![CDATA[　私たちはヘリコプターに乗り込む。全部で六席あるうちの、前の二席にアルカイの二人が、真ん中の二席に私とティアが座った。
　全員がシートベルトをつけ終わると、自動運転でヘリコプターが飛び立った。

　お姉さん先輩が振り向く。

「そういえばまだ自己紹介してなかった！　うちはミーガン・フォークナー！」

　ミーガンは赤髪のショートヘアで、目の色も暗めの赤。元気がみなぎっており、｜喋《しゃべ》り方にも表れている。身長はこの中で一番高い。

　お兄さん先輩もこちらに振り向いて自己紹介する。

「僕はエリヤ・シェイファー。よろしくねぇ」

　エリヤは色素が薄めの茶髪で、全体的な髪の長さは普通くらい。だが、何といっても右目を覆う前髪がトレードマークだ。目の色は淡い青。雰囲気や話し方は柔らかい。小柄で、身長は私と同じか少し高いくらいである。

「ご存知だとは思いますが、私は｜月城《つきしろ》｜花恋《かれ...]]></content:encoded>
    </item>
    <item>
      <title>013　国内同時多発宿主発生 - ポスト・デュアルワールド</title>
      <link>https://mairin0812.kashi-hondana.com/author/page/1360/section/28130</link>
      <pubDate>Fri, 24 May 2024 20:00:00 +0900</pubDate>
      <description>　主人公の月城花恋は、異世界で唯一の人間界出身者である。それ以外の人間界出身者は、異世界を脅かしている寄生虫『クリサイト』を作り出した犯人として、全員死刑となっている。

　花恋は、対クリサイト専用の特殊部隊『ドミューニョ部隊』に入り、死ぬまでクリサイトと戦うことを条件に生き延びた。

　ペアで戦うこの部隊で相棒となったのは、いかにもお嬢様の見た目なセレスティア。しかし、これまで3回もペアを解散させられ、訓練をサボるという曲者。……と聞いていたがなぜか花恋には優しくて……？

　元死刑囚とトラブルメーカーという、どう見ても即席の最悪コンビが、実は相性抜群！　女同士最強バディ（となる予定）の英雄譚が幕を開ける。</description>
      <content:encoded><![CDATA[『宿主が同時多発的に発生。ドミニオンズ、デュナメス、エクスシア諸君は大至急飛行場へ向かうこと。繰り返す――』

　緊迫した声が、基地内のスピーカーを伝って響く。

「同時多発的に……先鋭組の人たちだけで大丈夫なの？」
「一昨日の任務中でもあったそうですから、問題ないと思いますわ」

　そう……と答えるしかないが、もし人手が足りなくてもアルカイやアルカンゲロイの人たちがいる。私が心配することではなさそうだ。

『続けて、アルカイとアルカンゲロイ諸君にも連絡する。今から十分後、｜〇七五〇《まるななごーまる》に中庭に集合。繰り返す――』

　｜安堵《あんど》するのもつかの間、なんと私たちアンゲロイ以外の人たち全員が招集されたのだ。

「アルカンゲロイの方も出撃ですの⁉︎」

　目を見開き、深刻そうな顔をするティア。

「それってやばいの？」
「アルカイの方たちだけでは人手が足りないのかもしれませ...]]></content:encoded>
    </item>
    <item>
      <title>012　軍隊らしさはここにあり？ - ポスト・デュアルワールド</title>
      <link>https://mairin0812.kashi-hondana.com/author/page/1360/section/28129</link>
      <pubDate>Thu, 23 May 2024 20:00:00 +0900</pubDate>
      <description>　主人公の月城花恋は、異世界で唯一の人間界出身者である。それ以外の人間界出身者は、異世界を脅かしている寄生虫『クリサイト』を作り出した犯人として、全員死刑となっている。

　花恋は、対クリサイト専用の特殊部隊『ドミューニョ部隊』に入り、死ぬまでクリサイトと戦うことを条件に生き延びた。

　ペアで戦うこの部隊で相棒となったのは、いかにもお嬢様の見た目なセレスティア。しかし、これまで3回もペアを解散させられ、訓練をサボるという曲者。……と聞いていたがなぜか花恋には優しくて……？

　元死刑囚とトラブルメーカーという、どう見ても即席の最悪コンビが、実は相性抜群！　女同士最強バディ（となる予定）の英雄譚が幕を開ける。</description>
      <content:encoded><![CDATA[　小走りで中庭に向かう。
　中庭といっても、日本の学校の校庭以上の広さはあるところだ。ガヤガヤと声が聞こえてきた。

　トロノイの十人が全員前に出てきており、それ以外の人たちは階級ごとに分かれて並んでいる。さすがにセラフィムとケルビムはいない。
　こう見ると、意外にも男女比は同じくらいに感じる。

　私とティアは、アンゲロイの列の一番後ろに並ぶ。

　前に並んでいる人がサッとこちらを向き、隣の人とコソコソ話し始める。

「ねえ、もしかして後ろの黒髪って……」
「うん、あの｜噂《うわさ》の人間だよね？」

　サーッと血の気が引く。もう知られているのかと。噂の『人』ではなく『人間』と言ったことからも、やはり私が死刑囚だとバレている。

　……でもそりゃそうか。昨日はずっとトップニュースだったし。知らない方がおかしいか。

　ふと隣のティアを見ると、鋭い目つきで前の二人を｜睨《にら》んでいた。
...]]></content:encoded>
    </item>
    <item>
      <title>011　軍での初めての朝 - ポスト・デュアルワールド</title>
      <link>https://mairin0812.kashi-hondana.com/author/page/1360/section/28128</link>
      <pubDate>Wed, 22 May 2024 20:00:00 +0900</pubDate>
      <description>　主人公の月城花恋は、異世界で唯一の人間界出身者である。それ以外の人間界出身者は、異世界を脅かしている寄生虫『クリサイト』を作り出した犯人として、全員死刑となっている。

　花恋は、対クリサイト専用の特殊部隊『ドミューニョ部隊』に入り、死ぬまでクリサイトと戦うことを条件に生き延びた。

　ペアで戦うこの部隊で相棒となったのは、いかにもお嬢様の見た目なセレスティア。しかし、これまで3回もペアを解散させられ、訓練をサボるという曲者。……と聞いていたがなぜか花恋には優しくて……？

　元死刑囚とトラブルメーカーという、どう見ても即席の最悪コンビが、実は相性抜群！　女同士最強バディ（となる予定）の英雄譚が幕を開ける。</description>
      <content:encoded><![CDATA[　一体いつぶりだろうか。
　程よく固い、しっかり厚みのあるマットレスに身を預ける。

「何このふわふわ感！」

　腰が痛くならない。しっかり体が支えられている感じがする。
　不快な臭いは一切しない。カビの臭いも、誰かの体臭も。
　枕は少し柔らかすぎる気もするが、好みが大きく変わってくるものなので仕方ない。

　感動でため息をつく私。

「寝具は大事ですことよ。しっかりお休みできなければ戦いに支障が出ますもの」

　そういう理念なんだ。軍隊の寝床といえば、大量に用意できるような最低限の寝具だと思っていた。
　今日だけでいくつもの先入観が打ち砕かれてきたが、おそらくまだまだあるのだろう。

「そうだね。私たちはたくさんの人の命運を握ってるんだもんね」
「ええ、明日からよろしくお願いいたしますわ」
「こちらこそ。じゃあおやすみ」

　ベッド横のナイトランプを消す。あまりの快適さに、いつ眠りについ...]]></content:encoded>
    </item>
    <item>
      <title>010　私は思うより強くない - ポスト・デュアルワールド</title>
      <link>https://mairin0812.kashi-hondana.com/author/page/1360/section/28127</link>
      <pubDate>Tue, 21 May 2024 20:00:00 +0900</pubDate>
      <description>　主人公の月城花恋は、異世界で唯一の人間界出身者である。それ以外の人間界出身者は、異世界を脅かしている寄生虫『クリサイト』を作り出した犯人として、全員死刑となっている。

　花恋は、対クリサイト専用の特殊部隊『ドミューニョ部隊』に入り、死ぬまでクリサイトと戦うことを条件に生き延びた。

　ペアで戦うこの部隊で相棒となったのは、いかにもお嬢様の見た目なセレスティア。しかし、これまで3回もペアを解散させられ、訓練をサボるという曲者。……と聞いていたがなぜか花恋には優しくて……？

　元死刑囚とトラブルメーカーという、どう見ても即席の最悪コンビが、実は相性抜群！　女同士最強バディ（となる予定）の英雄譚が幕を開ける。</description>
      <content:encoded><![CDATA[　ティアがトイレに行ったので、私はコミュニカをいじっていた。暇さえあればスマートフォンをいじる癖は、拘留期間を経ても変わっていない。

　ニュースアプリを見つけた。「ニュース見ていいんだ」と驚きつつ、アプリを開いてみる。

『速報 ｜月城《つきしろ》｜花恋《かれん》被告に執行猶予付きの死刑判決』
『月城死刑囚 ドミューニョ部隊に入隊か』
『異例の判決 執行猶予付きの死刑とは』
『中継 月城花恋死刑囚が仮釈放』

　全身から体温が奪われていく。心臓がはち切れそうなほどに強く速く動いている。息苦しくなり、思わず胸に手を当てる。昨日の裁判中に｜鞭《むち》で｜叩《たた》かれたところがズキっと痛む。

　めまいがして気分が悪い。胃がムカムカしている。

　私は食事をそのままに、ティアが向かったトイレへと駆け込んだ。 
　ティアはトイレを済ませて手を洗っていたが、そんなことを気にする余裕はない。一番手...]]></content:encoded>
    </item>
    <item>
      <title>009　ティアの境遇と野望 - ポスト・デュアルワールド</title>
      <link>https://mairin0812.kashi-hondana.com/author/page/1360/section/28126</link>
      <pubDate>Mon, 20 May 2024 20:00:00 +0900</pubDate>
      <description>　主人公の月城花恋は、異世界で唯一の人間界出身者である。それ以外の人間界出身者は、異世界を脅かしている寄生虫『クリサイト』を作り出した犯人として、全員死刑となっている。

　花恋は、対クリサイト専用の特殊部隊『ドミューニョ部隊』に入り、死ぬまでクリサイトと戦うことを条件に生き延びた。

　ペアで戦うこの部隊で相棒となったのは、いかにもお嬢様の見た目なセレスティア。しかし、これまで3回もペアを解散させられ、訓練をサボるという曲者。……と聞いていたがなぜか花恋には優しくて……？

　元死刑囚とトラブルメーカーという、どう見ても即席の最悪コンビが、実は相性抜群！　女同士最強バディ（となる予定）の英雄譚が幕を開ける。</description>
      <content:encoded><![CDATA[「あたくしが王家の｜末裔《まつえい》であることはお話しましたわね」

　洋風なランチを食べながら、ティアから話をし始める。

「歴史の授業でお勉強したかと思いますが、三十年前に革命が起こって、王政から共和制になったのはご存知で？」
「うん、そうだね」
「母方の祖父が、当時国王にあらせられたユアン陛下ですわ」 
「お、おじいちゃんが王様……」

　覚えている範囲では、革命で共和制となると、国王と王太子は処刑され、王妃と王子と王女は全員終身刑にされたという。中には命からがら逃げだした王族もいたが、重要人物でないことから後を追うことはなかったらしい。

「陛下のご息女が、あたくしのお母様のフィオナ様。陛下の三番目のお子様ですわ。お母様は新政府警察の目をかいくぐりながら、なんとか東のアウシャス山脈地帯まで逃げて、ドラゴンの里の家にかくまわれたそうですの」

　そう、アウスティ共和国には、東の山脈地...]]></content:encoded>
    </item>
    <item>
      <title>008　基地は食堂も最新鋭 - ポスト・デュアルワールド</title>
      <link>https://mairin0812.kashi-hondana.com/author/page/1360/section/28125</link>
      <pubDate>Sun, 19 May 2024 20:00:00 +0900</pubDate>
      <description>　主人公の月城花恋は、異世界で唯一の人間界出身者である。それ以外の人間界出身者は、異世界を脅かしている寄生虫『クリサイト』を作り出した犯人として、全員死刑となっている。

　花恋は、対クリサイト専用の特殊部隊『ドミューニョ部隊』に入り、死ぬまでクリサイトと戦うことを条件に生き延びた。

　ペアで戦うこの部隊で相棒となったのは、いかにもお嬢様の見た目なセレスティア。しかし、これまで3回もペアを解散させられ、訓練をサボるという曲者。……と聞いていたがなぜか花恋には優しくて……？

　元死刑囚とトラブルメーカーという、どう見ても即席の最悪コンビが、実は相性抜群！　女同士最強バディ（となる予定）の英雄譚が幕を開ける。</description>
      <content:encoded><![CDATA[　機嫌を取り戻したティアに、基地の中を案内してもらっている。

「まずは……食堂ですわね」

　研究本部棟に入って左に行くと食堂が見えてきた。コンソメのような匂いが｜鼻腔《びこう》に広がる。

「毎食、予め決められたお食事が用意されておりますの。今の時間は昼食ですわね」

　まだ昼休みまでは一時間くらいあるらしいが。

　スクリーンに今日のメニューが表示されている。ロールパンと日替わりスープとポークソテーとサラダ。
　あぁ、こんなにちゃんとした食事はいつぶりだろうか。スクリーンに映し出されたメニューの写真は、赤・緑・黄と色とりどりで私にはまぶしすぎた。

　いつの間にか私は言葉を失って、｜呆然《ぼうぜん》と口を開けたまま一粒の涙を流していた。

　ティアが心配そうに私の顔を見つめてくる。

「ごめんごめん、まだ食べてないのにね」

　指先で涙を取り除く。

「そうとう過酷な環境にいらしたの...]]></content:encoded>
    </item>
    <item>
      <title>007　差別と軽蔑と傷の舐めあい - ポスト・デュアルワールド</title>
      <link>https://mairin0812.kashi-hondana.com/author/page/1360/section/28124</link>
      <pubDate>Sat, 18 May 2024 20:00:00 +0900</pubDate>
      <description>　主人公の月城花恋は、異世界で唯一の人間界出身者である。それ以外の人間界出身者は、異世界を脅かしている寄生虫『クリサイト』を作り出した犯人として、全員死刑となっている。

　花恋は、対クリサイト専用の特殊部隊『ドミューニョ部隊』に入り、死ぬまでクリサイトと戦うことを条件に生き延びた。

　ペアで戦うこの部隊で相棒となったのは、いかにもお嬢様の見た目なセレスティア。しかし、これまで3回もペアを解散させられ、訓練をサボるという曲者。……と聞いていたがなぜか花恋には優しくて……？

　元死刑囚とトラブルメーカーという、どう見ても即席の最悪コンビが、実は相性抜群！　女同士最強バディ（となる予定）の英雄譚が幕を開ける。</description>
      <content:encoded><![CDATA[　初対面のふりができているだろうか。

「セレスティア・フィオナ・ウィザーソン、出頭いたしましたわ」
「訓練中なのに申し訳ない。ご苦労……と言いたいところだが」

　メケイラはコミュニカの画面を少しいじってから、ティアに画面を見せつけた。

「訓練場の利用履歴にお前の名前がないのだが？」

　あ。バレてる。

「そ、それは……その……かざし忘れていただけですわ」

　ティアの声が明らかに震えている。

「苦しい言い訳をするんじゃない。コミュニカをかざさなければ、訓練を始めることはシステム上できないはずだぞ」

　場の空気が凍りついている。私が怒られているわけでもないのに、｜動悸《どうき》が止まらない。
　強面のメケイラが低い声で怒ると、こんなにも迫力があるのかと、私は唇をキュッと結んだ。

　ため息をつくメケイラ。

「……まぁ｜月城《つきしろ》もいるから、話を進めるぞ」

　元の表情に戻...]]></content:encoded>
    </item>
    <item>
      <title>006　私の武器は妖しい刀⁉︎ - ポスト・デュアルワールド</title>
      <link>https://mairin0812.kashi-hondana.com/author/page/1360/section/28123</link>
      <pubDate>Fri, 17 May 2024 20:00:00 +0900</pubDate>
      <description>　主人公の月城花恋は、異世界で唯一の人間界出身者である。それ以外の人間界出身者は、異世界を脅かしている寄生虫『クリサイト』を作り出した犯人として、全員死刑となっている。

　花恋は、対クリサイト専用の特殊部隊『ドミューニョ部隊』に入り、死ぬまでクリサイトと戦うことを条件に生き延びた。

　ペアで戦うこの部隊で相棒となったのは、いかにもお嬢様の見た目なセレスティア。しかし、これまで3回もペアを解散させられ、訓練をサボるという曲者。……と聞いていたがなぜか花恋には優しくて……？

　元死刑囚とトラブルメーカーという、どう見ても即席の最悪コンビが、実は相性抜群！　女同士最強バディ（となる予定）の英雄譚が幕を開ける。</description>
      <content:encoded><![CDATA[「この『くしなだひめ』っていうやつかな？」

　休息部屋で初期設定したときに気になったものだ。『Communica ID: Kushinada-hime』と表示されている。

　メケイラが私のコミュニカを｜覗《のぞ》き込む。

「そう、それがお前の｜武器《ペスティ》の名前だ」

　そうと分かれば。
　私はメケイラに教わったとおりに唱えた。

「サモンヴォカテ＝クシナダヒメ！」

　目の前に細長い棒状の光が現れたと同時に、腰の辺りにも同じくらいの大きさの光が現れる。

「うわぁっ、これは……刀？」

　光が収まると、目の前の棒状の光はゲームで出てきそうな禍々しい黒い刀になった。さらに、緑色の稲妻のような光が刃全体に広がっている。
　腰の辺りの棒状の光は刀の｜鞘《さや》になった。

　鞘は｜紐《ひも》で腰のベルトに巻き付いているようだが、刀は自然落下で床に落ちていく。とっさに刀の柄を｜掴《つか...]]></content:encoded>
    </item>
    <item>
      <title>005　サボりお嬢様・ティア - ポスト・デュアルワールド</title>
      <link>https://mairin0812.kashi-hondana.com/author/page/1360/section/28122</link>
      <pubDate>Thu, 16 May 2024 20:00:00 +0900</pubDate>
      <description>　主人公の月城花恋は、異世界で唯一の人間界出身者である。それ以外の人間界出身者は、異世界を脅かしている寄生虫『クリサイト』を作り出した犯人として、全員死刑となっている。

　花恋は、対クリサイト専用の特殊部隊『ドミューニョ部隊』に入り、死ぬまでクリサイトと戦うことを条件に生き延びた。

　ペアで戦うこの部隊で相棒となったのは、いかにもお嬢様の見た目なセレスティア。しかし、これまで3回もペアを解散させられ、訓練をサボるという曲者。……と聞いていたがなぜか花恋には優しくて……？

　元死刑囚とトラブルメーカーという、どう見ても即席の最悪コンビが、実は相性抜群！　女同士最強バディ（となる予定）の英雄譚が幕を開ける。</description>
      <content:encoded><![CDATA[　ティアは私から微妙に視線を外している。少し赤面しているようにも見える。

　慌てて軍服を頭から被ると、ティアがちらっと私の姿を確認して、満足したようにうなずいた。

「これから説明される予定だったのかしら……まぁいいですわ。ドミューニョ部隊は、二人一組のペアで行動しますの。そのペアを｜相棒《パートナー》と呼びますわ」

　軍隊だから、てっきり団体行動かと思っていた。『ドミューニョ部隊が宿主を捕らえた』ニュースは何度も聞いていたが、それが中継されていたわけではない。宿主が暴れ回っているので、その付近は民間人立ち入り禁止だったし。

「今朝、トロノイのメケイラ様から、『お前の新しい相棒が決まった』と連絡がありましたの。それがあなただったわけね」
「よ、よろしくお願いします」
「敬語ではなくてもよろしいですわ。ドミューニョ部隊は階級関係なく、敬語を使わないことになっていますの」
「そ、そうなん...]]></content:encoded>
    </item>
    <item>
      <title>004　相棒との不穏な初対面 - ポスト・デュアルワールド</title>
      <link>https://mairin0812.kashi-hondana.com/author/page/1360/section/28121</link>
      <pubDate>Wed, 15 May 2024 20:00:00 +0900</pubDate>
      <description>　主人公の月城花恋は、異世界で唯一の人間界出身者である。それ以外の人間界出身者は、異世界を脅かしている寄生虫『クリサイト』を作り出した犯人として、全員死刑となっている。

　花恋は、対クリサイト専用の特殊部隊『ドミューニョ部隊』に入り、死ぬまでクリサイトと戦うことを条件に生き延びた。

　ペアで戦うこの部隊で相棒となったのは、いかにもお嬢様の見た目なセレスティア。しかし、これまで3回もペアを解散させられ、訓練をサボるという曲者。……と聞いていたがなぜか花恋には優しくて……？

　元死刑囚とトラブルメーカーという、どう見ても即席の最悪コンビが、実は相性抜群！　女同士最強バディ（となる予定）の英雄譚が幕を開ける。</description>
      <content:encoded><![CDATA[「お前の部屋に行きがてら、さっと建物の説明もする。今いるこのビルが『本部研究棟』だ。幹部と研究員以外は、五階までしか行けないので注意だ」
「了解」

　そこまでメケイラが言ったところで、一階に着いたようだ。私たちはエレベーターを降りて本部研究棟を後にした。

　本部研究棟を出て左右に続く道を、左手に進む。すぐに二階建ての横長の建物が二棟見えてきた。基地が一年前にできたとあって、白を基調としたきれいな建物だ。

「あそこにある二つの建物が、男子寮と女子寮だ。手前が女子寮、奥が男子寮になっている」

　私たちは女子寮に向かう。

　あ、だからか。

　私はさっきから疑問に思っていた。
　私は言わば死刑囚である。そんな危険人物を、どうして女性たちが迎え入れたのか。もし私が逃げ出そうものなら、力のある男性の方が、私を押さえつけるには向いているだろう。

　ここに案内しなきゃいけないから、女性たちで...]]></content:encoded>
    </item>
    <item>
      <title>003　軍での初めての座学 - ポスト・デュアルワールド</title>
      <link>https://mairin0812.kashi-hondana.com/author/page/1360/section/28119</link>
      <pubDate>Tue, 14 May 2024 20:00:00 +0900</pubDate>
      <description>　主人公の月城花恋は、異世界で唯一の人間界出身者である。それ以外の人間界出身者は、異世界を脅かしている寄生虫『クリサイト』を作り出した犯人として、全員死刑となっている。

　花恋は、対クリサイト専用の特殊部隊『ドミューニョ部隊』に入り、死ぬまでクリサイトと戦うことを条件に生き延びた。

　ペアで戦うこの部隊で相棒となったのは、いかにもお嬢様の見た目なセレスティア。しかし、これまで3回もペアを解散させられ、訓練をサボるという曲者。……と聞いていたがなぜか花恋には優しくて……？

　元死刑囚とトラブルメーカーという、どう見ても即席の最悪コンビが、実は相性抜群！　女同士最強バディ（となる予定）の英雄譚が幕を開ける。</description>
      <content:encoded><![CDATA[　私が通された会議室五は、十人程度が入れる小さな部屋だった。横長のテーブルが二つ。それぞれに五脚のイスがある。前の壁にはモニターが埋め込まれている。

　私は前列の真ん中に座らされた。私の両隣に緑のリボンの女性が座り、残りの紫のリボンの女性二人はドアのそばに立った。
　赤リボンの女性はモニターの前に来てこちらを向いた。

「それでは始める」

　訓練で培われたであろう発声が、私の心臓を揺らす。

「まず、私の自己紹介をしておこう。私はメケイラ・チェンバレン。ドミューニョ部隊のトロノイだ。これから何かと関わることになるだろう」

　と、トロノイ……？
　急に意味のわからない単語が飛び出てきてぽかんとする私。

「階級の話はあとでするから、今は気にするな」

　なるほど、階級の名前なのか。
　小さく「はい」と返事しておく。

　これからきっと、軍独特の言葉をたくさん覚えないといけないんだろうな...]]></content:encoded>
    </item>
    <item>
      <title>002　私は人間で唯一の生き残り - ポスト・デュアルワールド</title>
      <link>https://mairin0812.kashi-hondana.com/author/page/1360/section/28118</link>
      <pubDate>Tue, 14 May 2024 18:00:00 +0900</pubDate>
      <description>　主人公の月城花恋は、異世界で唯一の人間界出身者である。それ以外の人間界出身者は、異世界を脅かしている寄生虫『クリサイト』を作り出した犯人として、全員死刑となっている。

　花恋は、対クリサイト専用の特殊部隊『ドミューニョ部隊』に入り、死ぬまでクリサイトと戦うことを条件に生き延びた。

　ペアで戦うこの部隊で相棒となったのは、いかにもお嬢様の見た目なセレスティア。しかし、これまで3回もペアを解散させられ、訓練をサボるという曲者。……と聞いていたがなぜか花恋には優しくて……？

　元死刑囚とトラブルメーカーという、どう見ても即席の最悪コンビが、実は相性抜群！　女同士最強バディ（となる予定）の英雄譚が幕を開ける。</description>
      <content:encoded><![CDATA[　次の日の朝の五時。監視員の「起床時間だ、身体検査をする」の声で目が覚めた。いつものことだったが、この声を聞くのは今日で最後だろう。
　昨日｜鞭《むち》で｜叩《たた》かれたところがズキッと痛んで、一瞬で目が覚める。

「……い、生きてる」

　両親は判決が出たその足で執行室に連れていかれていた。裁判の日に眠りにつき、二度と起きることはなかった。

　人間界出身の人で、私は最後の生き残りとなった。その実感はあるようなないような、不思議な感覚だった。

　最初は悪寒がするほど嫌だった身体検査も、今はほぼ無感情で受けられている。
　身体検査に通過すると、しばらくして朝食が運ばれてきた。

「十分以内に食べ終えろ」

　カッチカチに乾いたパンと、ほぼ具のないスープ。毎日同じだが、これも今日で最後。

「はい」

　私は監視員ににらまれながら、パンをスープに浸して黙々と口に運ぶ。食べているときも監視...]]></content:encoded>
    </item>
    <item>
      <title>001　約束された死刑宣告 - ポスト・デュアルワールド</title>
      <link>https://mairin0812.kashi-hondana.com/author/page/1360/section/26271</link>
      <pubDate>Tue, 14 May 2024 12:00:00 +0900</pubDate>
      <description>　主人公の月城花恋は、異世界で唯一の人間界出身者である。それ以外の人間界出身者は、異世界を脅かしている寄生虫『クリサイト』を作り出した犯人として、全員死刑となっている。

　花恋は、対クリサイト専用の特殊部隊『ドミューニョ部隊』に入り、死ぬまでクリサイトと戦うことを条件に生き延びた。

　ペアで戦うこの部隊で相棒となったのは、いかにもお嬢様の見た目なセレスティア。しかし、これまで3回もペアを解散させられ、訓練をサボるという曲者。……と聞いていたがなぜか花恋には優しくて……？

　元死刑囚とトラブルメーカーという、どう見ても即席の最悪コンビが、実は相性抜群！　女同士最強バディ（となる予定）の英雄譚が幕を開ける。</description>
      <content:encoded><![CDATA[「｜月城《つきしろ》｜花恋《かれん》を死刑に処する」

　あぁ、やっぱりかと思う一方、死にたくないという気持ちがまだ諦めきれていない。
　世間はそれを許してくれないだろう。

　ここは裁判所の法廷。だがここは日本でもないうえに人間界でもない。異世界であるストレーガの、アウスティ共和国で一番大きな裁判所だ。

　私は太い鉄の棒に体を縛りつけられ、何かを叫べば｜鞭《むち》で｜叩《たた》かれている。私の体にはいくつもの鞭の痕があり、拘置所に入ってからほぼ寝られていないせいで、ひどい目の｜隈《くま》もある。

　私はストレーガで猛威をふるう寄生虫『クリサイト』を生み出した原因として、裁判にかけられている。
　これまでも人間界出身の人たちが裁かれ、全員が死刑となっている。例に漏れず、私の両親も。

「情状酌量の余地があるって言ってたじゃないですか！」

　死にたくないという感情が私の口を開かせた。バ...]]></content:encoded>
    </item>
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